東海支部研究会活動報告(2024/9/23開催)

 2024年9月23日に愛知芸術文化センター12階アートスペースにて東海支部研究会を開催した。学会員の少ない地域でもあり、最近は地元のNPOや市民団体などとの共催で開催し、なんとか集客をしていたが、今回は久しぶりの単独開催となったので、参加者があるだろうかと不安であったが、7名の参加があった。研究会は、今年度から学会理事に就任された南山大学教授の川北眞紀子氏が「企業の芸術支援とパブリック・リレーションズ」と題して講演を行い、その後意見交換をするという流れであった。講演の内容は、川北氏の著書『アートプレイスとパブリック・リレーションズ-芸術支援から何を得るのか』(有斐閣)の内容を調査時のエピソードを交えながらわかりやすく解説するというものだった。図解による説明で大変わかりやすく、事例紹介も大変興味深かった。講演後の意見交換では、参加者それぞれの体験などから活発に意見が交わされ、あっという間に退室時間となり、いったん終了したが、全員懇親会へ移動して和やかな雰囲気の中でさらに芸術に関する話が弾んだ。大変有意義な研究会であったと思う。

 近年、コロナ禍を契機にオンラインでの研究会が可能となり、所属する地域を超えてテーマでつながるオンライン部会もできるようになったが、地域部会による会員同士の直接のコミュニケーションも意味があると思う。異分野の研究者が触発しあうこともあるだろうし、研究者と実務家との交流で新しい企画が生まれるなどの可能性もあると思う。これからも年に1回のペースで東海支部研究会を開催し交流を深めていきたいと考えているので、ご協力をお願いしたい。

(株)伊藤建築設計事務所取締役
エルイー創造研究室長 川本直義